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穴〜 From お洒落応援団

2016.02.01 Monday
先日も穴のお直しの記事を書きましたが、
どうやら今日もまた穴のお直しの記事です(笑)。

前回は、穴のお直しには無限の方法があり、
かけはぎ(=かけつぎ)以外は、生地の穴は戻らないというお話をしました。
縫い目のほつれで”穴”に見えるものは「ほつれ」「裂け」「破れ」などと言い、別の対応となります。(お直し代500円〜)
「穴」というのは、例えば、虫食いや引っ掻き傷のような穴です。
タバコの焼け焦げという例えもありますが、最近は喫煙する人も少なくなったので、この原因はめっきり減りましたねぇ。。。

その穴のお直し。当店では”かけはぎ”は専門外だと書いたのですが、
かけはぎ以外の、その他無限大の方法の一つを今日はご紹介したいと思います。
(——ご紹介というほどのものではなく、オーララ流の工夫ではございますが。。。)

DSCN2665.JPG
ヴィヴィアン・ウェストウッド(レッドレーベル)のウールジャケットに、虫喰いの穴でした。
Vivienne Westwoodが大好きで、未使用品をリサイクルショップで購入したけれど、帰って来て良く見たら、、、
お店では気付かない穴が空いていて、泣いてしまうほどショックだったとのこと。。。
新品同様なのだから、是非かけはぎに出して欲しいとアドバイスをしたのですが、まだ20歳の方で(当店としては珍しく貴重な若年層!)、
予算に限りがあり、なんとか最安値で、、、というご依頼でした。
かけはぎは素晴らしく元に戻りますが、お値段はそれなりですものねぇ。(この大きさの穴だと、数千円〜1万円くらいかな?)
DSCN2642.JPG
袖のど真ん中、、、どうやっても遊べない位置なので、正統派で直したいところです。
ですが、予算額が決まっています。
どうしようか、相当悩みました。
しかもよく見ると、その虫喰いは、小さいものが全体に何十箇所もあります。
できるだけ全部の穴に処置をしたいし、でも予算もあるし。。。

当店のお客様は、ほとんどの方がお洒落上級生、知識も経験も豊富で、ご自身のコダワリが何なのかがわかっていらっしゃる、
比較的年齢層が高い方が多いのです。
しかしですね。
ハタチのお洒落大好きお嬢さんが、泣いてしまうほど困っていると言うならば、そこは全部受け止めてあげたいじゃないですか!!?
オーララ得意の「お客様の気持ちを受け止める」姿勢は、ずっと変わっていません。
大企業では無い、lalaコだからこそできることは、唯一それだけなのです!!!!
お嬢さんとしては、コダワリより何よりも、この服が着たいのです。とにかく穴をふさいで欲しいわけです。

そこで、今回の処置はこれに決めました。
まだ空いていない穴に対しては、少し染めました。
これも虫喰いですね。なぜにポリの入った横糸ばかり召し上がるのでしょうか?虫さん。
私的にそれが不思議だった。(理由は以下に)
DSCN2648.JPG→→→DSCN2649.JPG
完全には戻りませんが、1箇所100円ならいかがでしょう??
困れば困るほど対案が出るのは、面白いですね!
ここが一番大きなダメージだったのですが、何十箇所もあったもっと小さなこういったのは、
今回この手法でさせていただきました。手


そして、例のお袖の穴は、、、
DSCN2644.JPG 


裏地を開けて。。。

DSCN2645.JPG


ちょっと失礼して、縫い代から生地を拝借。
DSCN2646.JPG 


裏から当ててみました。
…が、う〜〜ん…なんだか納得がいかず。。。
これじゃないんだよなぁ。。。
DSCN2647.JPG 


拡大すると、こんな感じの生地でした。縦糸がグレー、横糸が黒。
DSCN2658.JPG


あ、そっか、ピロピロしている、この糸をいただきましょう。(裏側です)
DSCN2650.JPG  DSCN2651.JPG


これを何本か集めて、横糸の黒も集めて、、、っと。
細か〜〜く切り刻んで、「ホコリ」を作っていきます。
意外と、糸の本数はたくさん必要です。
(左:黒、右:グレー)
DSCN2659.JPG


ようやくできたホコリを、絵の具を混ぜるように色合いを混ぜ混ぜ混ぜと、合わせ……
ピンセットで生地に乗せていきます。。。
DSCN2660.JPG

この「ホコリ」作戦!何たる邪道!!(笑)
しかも一口に「ホコリ」と言っても、このホコリを作るのは大変でした。
横糸(黒)にストレッチ素材として、ゴムが入っていたのです。
生地だけ触っていても気付かないほどこっそり織り込まれていたので驚きです。
これが難関でした。
なかなかホコリになってくれないんですね。。。
そして、このゴム(ポリエステル)を好んで虫さんが食べてしまったのですね!!?


で、仕上りがコレ。
遠目に見たら、少しは目立たなくなったかも。。。
500円ですので、グレードと金額は比較していますので、そこは大めに見てくださいね。1万円の方法はできないですしね。。。
(多少のお洗濯には耐えますが、長持ち度は保証できませぬ)
DSCN2662.JPG
これらは、すべての生地に対応できる方法ではありません。
この生地だからこの方法を考えました。

さて、毎度毎度、こういう難易度高い、ワガママなお直しに十数年毎日向き合ってきました。
なかなか全部をご紹介できずですが、困ってしまった時は一度是非「Oh là là」へご相談くださいませ。
洋服でしたら、ほとんどの事に最善策をご提案できるかと思っております。
そして、いつも地味に少しずつでも新しいことにチャレンジして工夫しています。
前回やったことと同じ事はしていません。必ず進化し続けている自信はあります!!
(前と同じにやってくれ、と言われても、必ずレベルアップしています。
”いや、あのレベルが好きなんだ”と言われればしますけど。。苦笑)

このご依頼者のお嬢さんは、美人さんで背も高くモデルさんのような佇まいでした。
とても20歳に見えないくらいに大人っぽくて、、、。
これからももっともっとお洒落を楽しんで「服って直せるんだ!」と知っていただければそれだけで私は幸せですハートハート
リサイクルショップで買う時は、これからはコンディションをよく確認して買いましょうネ♪
という勉強もしていただけたら、嬉しいです。
きっと将来は、このままお洒落で素敵な女性になっていてくださるはずです☆私は信じていますっ!
お洒落応援団として、私も出来る限り頑張りますね!!

いやぁ〜、お直しの記事はいつも長く書いてしまいますねえ〜、笑。
熱い熱い(笑)。
誰か常にカメラマンが密着して隣にいてくれたら、全部の資料が残せるんでしょうけどねぇ。。
それはコスト的には難しいのよねぇ。
皆様、いつも難題なお直しをありがとうございますm(_ _)m
昨日も今日も明日も、真剣に楽しくやりますよ〜〜ん☆
では、今日はこんなところです♪


【上記の出来上がり写真および、当店のすべてのお直し・リフォーム・リメイクは、
パターンメイドやイージーオーダーではありません。
一人ひとりのお客様にピッタリの、lalaコとお客様でデザインをした、
スペシャル・オーダーメイドの1点物なので、
写真と同じ物は作れませんことをご了承ください。】

人気のお直しの「ビフォー、アフター」は、
当ホームページ内、洋服リフォームのページの「写真集」に掲載していますので、
こちらもご参照ください。

→ホームページ Oh là là
今日のお直し

ついに禁断の。。。!

2016.01.13 Wednesday
2人前のお節を、お姑さんから4箱もいただいてしまい、毎日毎食がんばってコツコツ食べました。
市販のお重だったので、甘くて甘くて。。。全く箸が進みませんアチャー
すべての味付けが甘い汗これはもうスイーツです。。。
甘いものが苦手な上に、ご飯のおかずとなると、プリンと白飯、みたいな感覚です。
でもでも、10日間、頑張って食べました。
主人が全くこのお節に箸をつけてくれないので、こっそり煮物や炒め物(=普段の料理)に混ぜてみたりとか(笑)。
工夫して、感謝していただきました。
保存料無しなので、お砂糖が多かったんですね。ということにしておきましょう。

さて、そんなお正月気分は、お節と戦うこと以外は、もうすっかり消え失せた日々を過ごしております。
今年最初にご紹介するお直しは、「穴」です。

穴のリベアは、ジーンズにはジーンズに適した方法がありますし、ニットにはニット、
ほかにも縫い込みや、リメイクとして遊んだり、パッチワークしたり、ダメージを楽しんだり、
パーツごと生地を交換したり、加工して味を出したり、、、、処理の仕方は無限大にあります。
それを考えるのも楽しい時間です。

実際に生地に開いてしまった穴は、物理的には元に戻すことはできません。
ただ、現代のこの世界にひとつだけ、生地に空いた穴の「部分だけ」を修復する技術が存在します。
それが『かけはぎ』もしくは『かけつぎ』と呼ばれる方法です。
英語ではinvisible mendingと言います。
(周りの生地や全体が薄くなってしまうと、、、復元は無理です)

日本の職人さんの技術は世界でもトップレベルで、恐ろしいほど丁寧に仕上げてくれます。
魔法のように「あった穴を無かったことに」してくれます。
(虫眼鏡で見れば直したことがわかる…というくらい、肉眼では元通りです!)
そして、この素晴らしい技術、、、すみません、当店にはありません。(キッパリ!)

理由は、かけはぎは、かけはぎの専門職なのです。
職人さんたちは、日夜かけはぎを磨き上げ、その道のプロです。
熟練した技術があります。

一方、当店は「洋服リフォーム」の業態です。
大手のチェーン店でしたら、かけはぎ職人さんも在籍していたり、
他にも、染み抜き職人さんや、革専門の職人さんや、染色、テーラーさん、バッグや靴など服飾品専門、インテリア部門、、、、
などなどすべてのジャンルを総括して受け付けていることもあります。
幅広くて「お直しのデパート」のようで心強いです。

しかし当店は、スタッフは私一人です。
たった一人ですので、出来ることに限界があります。
限界があると言って、逃げたり避けたりはせず、ずっとコツコツと勉強し、できるだけ何でもできるお直し屋になろうと挑戦し続けてきたつもりです。
元々、好奇心旺盛すぎるのと、凝り性という性質があり(←自分で言うほど、ほんとに呆れちゃうほどこんな性格です)、
ただのリフォーム屋というには自由すぎています。

いつも前置きが長くてすみません。
結局のところ、かけはぎは当店のメニューには無いのですが、
お直し屋を始めたころから「おばあちゃんになったら、かけはぎの資格を取ろう」と決めていました。
今のように”色々なことをする”には若くなくなった時に。。。じっくりとかけはぎに取り組む時間ができた時に、
専門職として、必ずやりたい事として「かけはぎ」は人生設計にありました。
生半可に足を突っ込むことは、現役職人さんに失礼だと思うからです。

しかしですね。。。
ついにやっちゃいました。
かけはぎをやっちゃいました!
101.JPG
(上辺は、初めてやった部分でヘタです、笑。左辺上部でコツがわかってきて楽しくなる)

色々な資料を読み漁っているうちに、やっぱりどうしてもやってみたくなったのです。
もちろん、人生初体験です。
これがね。。。
すっごく楽しいんですよ!
好きなBGMを流しながら、一針一針、、、。
想像以上に細かくて、目も疲れるし、肩も凝るし、大変なんだけど、
糸で生地を織っていくこの単調で地味で小さな世界は、まるで小人になったような不思議ワールドでした。
人間ですから、同じ人間がやっていることを、やってやれないことはない!!と思い足を踏み入れてしまいました。。。
軽卒な動機かもしれませんが、本当に楽しかったです。
是非みなさんも、機会があれば挑戦してみてくださいませ。
「自分でやった」ということは、上手い下手の世界ではなく、有意義な時間となると思いますハート

楽しくて時間を忘れてしまいそうでしたが、
いえいえ、今回はただの体験練習です。
しかも自己流でアレンジした部分もあり、
専用道具も無いので、100均の虫眼鏡や、持ち合わせの道具を駆使しました。

上の写真は一般的に”差し込み”とよばれる方法みたいです。
糸で織りあげていく”織り込み”は、自分の服をちょっと直す時に、試しにやってみたことが数回あります。

軽々しく「かけはぎも出来ます!」とは言いません。
言いませんが、今後もっと練習して、自信が持てた&お客様に合格サインをいただけた日には、
新メニューに加えようと思っております。
おばあちゃんになるより前にやってしまったのは、老後にチャレンジすることが一つ減ってしまったなぁ。。。
また何か考えておかないと。

ということで、今後のかけはぎは、こっそり裏メニューにてご相談に応じます。
でもできるだけ、専門のお店に出していただきたく、お願い申し上げます。
現在の日本の職人さんの手仕事を、是非実感してください!

当店はあくまでも「ヴィンテージ&レトロ専門、洋服リフォーム」です。
洋服(特に古着)のサイズ直し、デザイン変え、補修、メンテナンス、復刻、などが専門分野です。
靴や革ジャンも直しますが、バッグやカーテンも直しますが、たまに染色もしますが、新しく仕立てもしますが、
それらはすべて裏メニューです。

これからも、可能な限りお客様のお力になれるよう、地味にコツコツと進んで参ります。
古着でお困りの時は、今後とも当『Oh là là』を思い出していただけますと幸いでございます。
今年もよろしくお願い申し上げます☆

→ホームページ Oh là là
今日のお直し

ヴィンテージ・コスチューム・ドレス

2015.09.04 Friday
最近、全くお直し記事を書いていないですね(汗)。
実は相当忙しくしていて、、、
今年の夏休みは『無し』でした、、、トホホ。
夏が大好きな自分としては、ちょっと残念。
少し前まであんなに暑かったから、山とか川とか行きたかったーーーっ!(>_<)
で、あっという間に、極端に涼しいですね。
なんなんでしょう、この気候。

ということで、なかなか写真の調整をしたりする時間が取れませんでした、すみませんっ!
クーラーを効かせた部屋でお直しの作業に没頭している時間は、夏ということをすっかり忘れています(笑)。
それくらいワクワクするお直しばかりです。

全部のお直しを掲載しているわけでは無いですが、
全部貴重なお直しばかり、、、という特殊な当店でも、
今日の記事は、これまた感慨深いお直しをご紹介いたします。
(以前、Twitterでチラッとつぶやいたののまとめです)

ハリウッド女優、デボラ・カーさんが映画で着用した、実物のコスチュームをお修理させていただきました★
2015-07-01 20.38.52.jpg(C)MGM 1956
↑こちらの衣装です。
1956年の映画『お茶と同情(Tea and Sympathy)』での、一番良いシーン=クライマックスで登場した、グリーンのカクテルドレス。
デザイナーは、多くのハリウッド衣装を手掛けた、ヘレン・ローズ(Helen Rose)さんです!
コスチュームデザイナーとしては巨匠といえる存在であります。

DSCN1671.JPG←フロント DSCN1647.JPG←バック
映画の中ではダークなグリーンですが、保管の状態と経年によるのか映像の処理なのか、、、
実際のドレスは鮮やかな緑色でした。色も所々変色して黄色っぽくなっています。
シルク素材に、ポルカドットは刺繍です。
当店の華奢な方のトルソー(7号くらいの日本人体型)に着せると、、、
ご本人のスタイルの良さをまざまざと見せつけられ衝撃でした。
バストは全くサイズが合わずで、きっととてもグラマーだったことが伺えます。
その反面、ウエストはジャストで、長身のご本人ですから、どれだけウエストがくびれていたかを見せつけられました。
スコットランド人でありながら、ハリウッドで成功した超一流の女優さんですから、
それはそれは素晴らしいスタイルだったのだと思います。
当然私はご本人にお会いしたこともなく、映像でしか拝見できませんでしたが、
それなのに当時30歳を過ぎても抜群な彼女のプロポーションが手に取るようにわかる、、、すごくないですか!?
ヴィンテージというのは、歴史的価値のある資料なのです。

さて今回は、コレクターさんからのご依頼でした。
全部をメンテナンスです。
着用目的では無いので、当時の手仕事を忠実に残すということに重点を置きました。
色の染めは当店の範疇外であり、ご依頼主様のご希望ではありませんでしたので、私は縫いに徹します。

DSCN1651.JPG
メンテナンスは、例えばこういったほつれ。。。

DSCN1653.JPG DSCN1654.JPG
糸が抜けていたりするのを。。。

DSCN1655.JPG
元の痛んでいる糸を抜いてから、新しく縫っていきます。

DSCN1658.JPG DSCN1657.JPG
前も後ろも、元の縫い跡(針穴)へピタッと合わせます。

DSCN1659.JPG
元の折り目に戻して(割って)。。。

DSCN1660.JPG
ほつれを直しました。
こういったメンテナンスを、いろんな箇所でしました。

DSCN1663.JPG DSCN1664.JPG 
バックは、スナップボタンで開閉です。裏側は補強の為にテープで補強されています。手縫いです。

DSCN1662.JPG
糸もシルクです。
色褪せしているところとしていない部分では、糸の色も変色していますので、それに合わせて色を使い分けます。
縫い針も待ち針も極細。

DSCN1661.JPG
このリボンも、布を筒縫いしてからリボンにしています。
細かい作業です。
昔の服は、とにかく作りが丁寧です。
失礼ながら、映画の衣装だからもっと雑かと思ったのですが、とても丁寧でした。

DSCN1650.JPG
下着(ブラジャー)のストラップを止める小さなベルト。現代にもありますが、
うーーん!すごくすごく細かい縫い跡です。お針子さんに敬意!!!

デボラ・カーさんは、とにかく美しい。。。
スタイルも美しい。。。
私が馴染みがあるのが、フランソワーズ・サガン原作『悲しみよこんにちは(Bonjour Tristesse)』でのデボラ・カーさんです。
ジーン・セバーグのベリーベリーショートカット「セシルカット」を登場させた1957年の映画。
うっとり、、、♡

こちらのご依頼主さまのご好意で、この「お茶と同情」のDVDをお借りしたのですが、
作品を見ながらこちらのドレスを触ると緊張してしまうので、
仕上げた後に映画を観ました。
腰のお花は、実際のドレスには無く、リボンだけでした、、、というのもわかり、
色々細かいニュアンスは、観賞後少々手直しし、より現物に近づけるように完成いたしました★

貴重なお仕事をさせていただき、ありがとうございました!!


人気のお直しの「ビフォー、アフター」は、
当ホームページ内、洋服リフォームのページの「写真集」に掲載していますので、
こちらもご参照ください。

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今日のお直し

コートのフードを取る

2015.07.05 Sunday
今日のお直しは、私好みのカワイ〜イ襟になった、ダッフルコートのご紹介です。
これから本格的な夏だというのに、今日は冬服の記事ですが、先取りということで(そういうことで、笑)。

左のロングコートのサイズ調整をして、右のハーフコートへと直しました。
実際のお客様の着用写真です。
DSC_0801.JPG→DSC_1033.JPG

大きいコートのサイズを小さくするというのは、当店お直しの定番ですが、
今回のポイントは「襟」です。
元々は「フード」だったデザインを、スタンドカラーに作り替えました☆
カワイイキラキラ
DSCN2011.JPG

↓ほら、こんなフードだったんです!
DSCN1472.jpg
↓左がビフォーで、右がアフターです。
DSCN1471.JPG→DSCN2011.JPG
そうなんです。
ちょうど首元に、私は見つけてしまいました。。。
この丸を残しましょう!っとなりました。
フードは裏地無しの1枚仕立てでしたので、切った着丈から生地を取り出し、裏襟にしました。
厚みのある質感に仕上り、雰囲気バッチリです☆

ご依頼内容は、こうです。
随分前に買ったこのコートが捨てられなくて、もう着ないのにずっととってあったそうです。
「まず、ロングコートって今着ないし、フードも子供っぽくてちょっと、、、。
なんとかならないでしょうか。」
と、ご相談を受けました。
DSC_0801.JPG DSC_0802.JPG DSC_0803.JPG
全体の状態はとても良いですし、毛玉も傷みもありません。
当時の、質の良い日本製で、生地も縫製もしっかりしています。
そして、この綺麗な
赤いダッフルコートって、カワイイですよね!?
ということで、太かった見頃と袖幅をスッキリと細くし(写真だとわかりにくいのですが、ひと回りスッキリしたんですよ〜)、
思い切って着丈をハーフ丈にしました。
お客様が普段合わせるボトムスとの相性を考慮し、”お尻が隠れる丈”としました。
DSC_1033.JPG DSC_1034.JPG DSC_1035.JPG
受け渡し時期が夏服でしたので、実際の冬コーデではありません。あしからず…。

お袖のストラップのデザインとバッチリ合って、襟無しの丸首だとか、他の襟を付けるよりも断然カワイイですし、
赤色に引き立ちますネ!
DSCN2014.JPG DSCN2012.JPG 

後ろは、フードの名残りがある仕立てです。
思い出と一緒に。。。
DSCN2016.JPG

そして、最後にlalaコは見逃しません!
DSC_0001.jpg
着丈の前の打ち合わせが、左右でズレている〜〜。
原因として考えられるのは、生地の重さ、そしてサイズも合っていないことだと思われます。
いわゆる「着崩れ」ですね。
DSC_0801.JPG
↑拡大図。
(着崩れ防止には、内側にボタンを付けることでも解決できますが、今回は裏技で、襟のボタンの位置をずらしてみました。
そして、左右の着丈は、あまりきちんと揃えると、前を開けて着た時におかしな事になってしまうので、
そこはlalaコ風の経験にお任せください!良い塩梅に仕上がりました。)

↓そして、横から見ると、前下がりです。
後ろの丈が短く、前が長くなってしまっています。
こちらも、体型に合っていないことが原因です。
DSC_0802.JPG
せっかくお直しするのですから、ここもお客様のお体に合わせます。
ということで、まさに1点モノとなりました!
この冬は、活躍してくれること間違いないですネ!!

ずっと長く、大切に着ていただけますように。。。
ご協力ありがとうございました☆

【上記の出来上がり写真および、当店のすべてのお直し・リフォーム・リメイクは、
パターンメイドやイージーオーダーではありません。
一人ひとりのお客様にピッタリの、lalaコとお客様でデザインをした、
スペシャル・オーダーメイドの1点物なので、
写真と同じ物は作れませんことをご了承ください。】

人気のお直しの「ビフォー、アフター」は、
当ホームページ内、洋服リフォームのページの「写真集」に掲載していますので、
こちらもご参照ください。

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今日のお直し

スカジャンのリブ

2015.03.26 Thursday
当店では、ビンテージスカジャンのお直しについて、本当にたくさんのご相談を受けます。
ヨーロッパの古着をメインにお直しを始めたので、スカジャン専門のお店では全く無いのですが、
なぜだか開店当初から、多くのスカジャンをお直しさせてもらっております。
ヴィンテージスカジャンの有名販売ショップさんの商品メンテナンスやら、スカジャンマニアの方やら、
ご縁がありお直しさせていただいております。

古着に関して、性別・国籍・年代を問わず愛を持っていることが、どうして知られてしまったのでしょうか。。。
フレンチだっていう看板を出していたのに、なんでスカジャンも直せるってわかってしまったのでしょう!?
もちろん、私も若い頃は高いビンテージスカジャンを着ていた時もありましたが(今ではきっと想像もつかないでしょう?笑)。

そんなこんなで、スカジャンを愛している人に一番多いお悩みが、『リブ』の問題かと思います。
オリジナル感を残したリサイズやカスタマイズなどは、スカジャンに限らずご紹介して参りましたが、
この『リブ』に関しては、私も長年に渡り、かなり悩んでおりました。
小さな虫喰い程度でしたら、なんとか手縫いで埋めることもできるのですが、
これからご紹介するような状態のものは、、、。
例えばこんな風になってしまった時は付け替えるしかありません。
hh9.jpg

今日の記事は、リブの付け替えで苦労と工夫した時の、ある一例です。
そして今後の対策を、嬉しいニュースとして後半にご紹介させていただきます。
長年の想いが溜まっていたので、かなり長い文章となっていますが、
ご興味のある方は、最後までご覧いただけますと幸いです。

※今回、作業風景は載せていません。
作業風景のご参考は、こちらにチラッとあります。


hh1.jpg hh2.jpg
表側=青×白。リブがボロボロです。


hh3.jpg hh4.jpg
襟、袖口、裾、すべてを取り替えたところです。


hh5.jpg hh6.jpg
裏側=黒×オレンジ。


hh7.jpg hh8.jpg
リブを付け替えた完成の写真です。

hh9.jpg
こんな感じで、リブがぼろぼろ。。。これはもう、修復というよりも、付け替えとなりました。

しかし総取り替えのリブ生地は、現行市販品はほとんど無地であり、ピンクライン入りという同じ柄はもちろん売っていません。
しかもぶ厚くて固くて、
なんというか…新品なので、綺麗でしっかりしすぎなのです。
アジのある年代物のボディには、あまりにも風合いがチグハグすぎて、仕上りがおかしなことになってしまいます。
…こんなことなら、付け替えなかった方が良かったかな。。。と後悔することになります。
なので当店では、そういった新品のリブに付け替えることはオススメしたくありません。
せめて現行市販品でも少しはマシな感じの生地をと、こちらからの提案で、私が4点絞り込んで選んでみました。

左から:リブ編みのコットンTシャツ生地ボーダー柄を、私が染め&洗い加工したもの
市販のコットン白色無地・厚手リブを、私が染め・洗い加工したもの
市販の無地ニット地(ポリウレタン厚手)
市販のワンピース用ポリウレタンジャージ生地、透けるくらいかなり薄手
hh10.jpg
悲しいことに、ヴィンテージ用のリブは現在売っていません。
パーツ取り用の、別のスカジャンをご用意していただけましたら、こちらで『はずし〜移植』まですべて行うことはできます。


hh11.jpg
お客様と相談した結果、私が染め加工したコットンボーダー生地に決定しました。
左が加工前、そして右が、洗いをした上に、なんとか自然になるように…と、
私の独断で、コーヒーの出し殻で優しく3回染めました。


hh16.jpg
ということで、完成の襟。


hh17.jpg
完成の袖口。


h18.jpg
完成の裾。

ほかにも傷みがありまして、例えばこのポケットがビロビロ〜ンとほどけてしまっていたのは、
hh12.jpg

hh13.jpg 
こんな感じに修復しました。


hh14.jpg
ステッチがほつれて、生地のワサワサが出てきてしまっていたのも、、、


hh15.jpg
丁寧に直させていただきました。


ということで、リブ。
いつもいつも、このように似た色合い・素材の生地が手に入るとは限りません。
本当に、泣く泣く諦めることもあります。
「これはカスタムなのだ」と割り切っていただく他ありません。
何か手立ては無いものか、、、少しでもオリジナルに寄り添えるくらいのクオリティの生地があったら、、、と、
長年悩んでおりました。
当時のスカジャンを作っていた会社は今も現存しており、そういった会社やパーツ屋さんにも問い合わせてみました。
”当時のリブを復刻してほしい”とか、”レプリカでも良いので、ボーダーリブだけ切り売りして欲しい” とか、
”少量だけ製作してもらえないでしょうか” とか、、、。
しかしどこも答えはNGでした。
しかも当時から半世紀以上も経っている現代では、そういった企業でも、作っているのは現代風というか。。。
ヴィンテージのスカジャンに付けるにはちょっと。。。。
編む機械自体が変わってしまったので、もうこれはどうしようも無いとのことでした。
昭和初期の機械で復刻する企画も、実は検討してみたのですが、
・少量だけ編むことができない機械なので、同じ色柄だけをかなーーり大量生産することとなる
・当時とは同じ素材(原料)がないので、結局再現にはならない
などで、私の希望とは違っていました。

つまり当時は資源が乏しくて素材が今とは違っていて、現代はもっとリッチな原料になってしまったので、
結局は難しいということになりました。
大量にスカジャンを復刻して生産するのであれば、資産家の方にそれはお任せするとして、
私は1着分だけほしいのです。
もうこれはやっぱり、どこかで編んでもらうということは諦めて、パーツ取り以外に何か方法は無いのか、、、
最終的には私が自分で編むしかないなぁ…と、家庭用レトロ編み機を手配したところでした。
と、そんな時。。。
数日前に出会ってしまったのです!なんとか1着分のリブを再現協力してくださる企業様が!(拍手!)

引っ越してきた東海地方は、古くから繊維の町で、
以前からオートクチュールの素材を作っていたりするすごい地域だと(本当は知っていたのだけど)思い出しました!
現代では東南アジアに押され、かなり衰退してしまったのかもしれませんが、
そこはどっこい、私だって張り切って営業しますよ!!
———で、スカジャンだけではなく、前々から色々悩んでいたことなど、順番に相談に乗ってくれる企業さんが増えました。
すごいよ東海!!!
「そんな変わった相談は今まで受けたことがないよ」など笑われてみたりもしましたが、
お客様のワガママを、私が変わって少しでも力になれればいいな、という思いのみです。
変わり者の洋服お直し人にしかできないことも、もしかしたらあるのかもしれない…。
この愛されているお洋服を、なんとかしてあげたい!!
と、いつもそれしか考えてない、ちょっと変な人だと言われても良いのです。

スカジャンリブに関しては、なんと自宅からほど近い(自転車で行ける近さ)に出会いがありました。
お直しするスカジャンは、風合いや色合いなどがそれぞれ1着1着違うことを考慮し、
リブのサンプルは作らないことにしました。
その現物の1点物を、リブ業界のプロに毎回鑑定してもらい、私もヴィンテージについて少しだけ加工など口を挟ませてもらい、
1着分だけ毎回特別製作できる運びとなりました!!
皆さんが待ち望んでいたことが、一歩前に進みました!

さて、納期とお値段なのですが、現在まだ調整中です。
ボーダーの色が1色増える度に料金が増えるとのことを担当者さんから伺っています。
それぞれにこだわりの編み具合で1着分だけ特注となることと、原材料が高くなっている背景もふまえ、
やはりお安い金額ではないのですが、そこはさすが東京とは違い、この町です。
同じ色のリブを探してパーツ取りのスカジャンを1着買うか、
もしくは少しだけ小綺麗にはなりますが(汚くしたい場合は私がどこまでも加工します、笑)お好きな色で作るか、、、
それを選ぶのはお客様ですので、もしご興味ございましたら、いつでもご相談くださいませ。
開業以来「ワガママ大歓迎!」がモットーのオーララです。

という、スカジャンリブについての最速ニュースでした♪
これからも自分を甘やかさず、常に気を引き締めて精進していかないとと思っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
写真のスカジャンの持ち主様、ご依頼ありがとうございました!

次回東京へは、4月末に出向きます
ご相談だけでしたら無料ですので、ぜひお声かけてくださいね☆



【上記の出来上がり写真および、当店のすべてのお直し・リフォーム・リメイクは、
パターンメイドやイージーオーダーではありません。
一人ひとりのお客様にピッタリの、lalaコとお客様でデザインをした、
スペシャル・オーダーメイドの1点物なので、
写真と同じ物は作れませんことをご了承ください。】

人気のお直しの「ビフォー、アフター」は、
当ホームページ内、洋服リフォームのページの「写真集」に掲載していますので、
こちらもご参照ください。


→ホームページ Oh là là
今日のお直し

定番!モッズパーカのお直し

2015.03.13 Friday
当店で人気のあるお直しとして、すでにホームページには掲載がありますが、
それももう8年以上前の記事ですし、
ここ最近のお直しの傾向が変わってきましたので、改めてこのブログでもピックアップしてみることにしました。

こちらはM65のタイプです。
もちろんM51もたくさん直していますが、今回はこちらを掲載いたします。
a のコピー.JPG
XSのサイズを買ったのに、どうしても大きい…なので小さくしたいとのご依頼でした。
10年くらい前でしたら、モード風に、極力タイトにコンパクトに、すっきりスリムにというご要望が圧倒的で、
無理矢理小さくリサイズしたものでしたが、、、
ここ数年の傾向では、「オリジナル感を残しつつ、でもサイズ感をスッキリさせたい」というご注文がほどんどになりました。
私個人的にも、オリジナル感は残したい人間ですので、とても嬉しいことです。


b のコピー.JPG
ということで、こちらが仕上りです。
ライナーやフードは取り外して、本体のみのお直しです。
こちらは、ただ腕周りを細くしただけなのです。
が、それだけでスッキリ見えますよね?
以前は肩幅を詰めたり、ウエストを絞ったり、あらゆる所を直して小さくしましたが、最近私がオススメするのは、
「腕だけ細く」です。
触る箇所が減った分、かな〜りお安くできます。
そして、オリジナル感も残します。

この腕の絞り具合は、長年の経験から編み出した計算により、
どこにも真似のできない型を当てはめています。


では、作業の簡単な写真を載せます。
もしご自分で直してみたい方は、是非参考にしてみてください。
(直している途中でギブアップしたら、続きは当店にご相談くださいねねこ
挑戦することには応援いたします!!)
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まず、袖口カフスのボタン「大」と、裏側にもある「小」をはずします。



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取ったところです。



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次に、表側のカフスをはずしていきます。
上のステッチを取ります。



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取れました!



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上のステッチが取れたら、次に下のステッチをはずしていきます。
皆さまご存知のとおり、私の一番好きな作業ですネ手



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実は、カフスというのは見た目だけで、上に被さって付いているのでした。
こんな風にカフスに手が通ります。



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では、いよいよ、お袖を細くしていきます。
袖のダブルステッチをほどいていきます。



j のコピー.JPG
分解できました。



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一番カッコいいラインで、生地を裁断していきます。



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モッズパーカは、表と裏が同じ仕上りの「折り伏せ縫い」ですので、"しつけ"をかけていきます。


m のコピー.JPG
こんな感じで、白い糸で"しつけ"をしてみました。
ここを縫っていきます。



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ミシンで縫います。
当店では、チェーンステッチではなく、シングルステッチです。
つまり、普通の工業用ミシンでございます。
(愛機SINGER188



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袖が細くなりましたら、カフスも元に戻します。
カフス自体のサイズは元のままです。細くしたりしません。



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で、ボタン2つを元に戻していきます。
この縫い方も独特で、さすがミリタリーなのです。
パッと見、雑にみえるのですが、かなーーーり頑丈な付け方です。
戦場の現場では、この縫い方の方が絶対良いのです。
戦後の日本の学校では、こんなことは習うことは無いのですけどね。
古着は、世界の歴史とかも感じることができるので、本当に興味深いです。
そして、オリジナルに忠実に頑張るのがオーララなのです。
(現代風に変えた方が良いと感じたことも、どんどん取り入れますけどね!)

古着というのは、
どうしてこの形になったのか、
ささいなポイントだけでどうして他のと違ってこんなに格好よく見えるのか、
自分はどうしてこの服が着たいのか、
などなど…で、お直しの方法も全く変わってきます。

自由な発想で楽しんでくださいね。
それをお手伝いするのがオーララなのです。

こうやって、いつも流れが変わることも、悪いことではないのです。
敬意と愛情を持って、
捨てる前に「着る」ことが一番大事だと私は考えます。
コレクションのみの方は、またその方法もありますので、ご相談ください。



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直したフロントの写真です。
クニャってほっそりしました。すでにお袖のボリュームはありません。



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良く見れば、肩幅はかなり落ちていますが、これがオリジナルですので、敢えて残しています。


※今回は、お客様のご希望により、肘のタックは無くしました。
もちろん再現は可能です。
なんでもワガママ言ってくださいませ☆

持ち主の方、ご協力ありがとうございました!!


【上記の出来上がり写真および、当店のすべてのお直し・リフォーム・リメイクは、
パターンメイドやイージーオーダーではありません。
一人ひとりのお客様にピッタリの、lalaコとお客様でデザインをした、
スペシャル・オーダーメイドの1点物なので、
写真と同じ物は作れませんことをご了承ください。】

人気のお直しの「ビフォー、アフター」は、
当ホームページ内、洋服リフォームのページの「写真集」に掲載していますので、
こちらもご参照ください。


→ホームページ Oh là là
今日のお直し

帝国陸軍のジャケット

2014.09.16 Tuesday
やっとこのお直し記事を書くことができます嬉しい
つまり、写真の整理が順番にできてきましたのピース

これは、東京にアトリエがある間に完成した、最後の大仕事でした。
なので…もう1年半も前のお仕事の記録です。
今日のお直し、、、今日では無いのですが、アーカイブとして投稿したいので是非ともご覧ください!!
(画像のお客様のお顔は上塗りさせていただいています)

15.jpg 
↑こちらは完成の写真です。昭和初期の本物、日本軍ジャケットをリサイズしました。

目指したのは、騎兵将校(少将)の「閑院宮春仁王(かんいんのみやはるひとおう)」の、この写真のスタイル。
↓
3.jpg    13.jpg
うわあああ!!!かっこいい!!
以前憧れて、こんな記事を書いて、まさか本当にこのようなお直しをさせていただけるとは!!
心はとても興奮と感激で、嬉しくて仕方ありませんでした!
私の高鳴る気持ちとは裏腹に、、、実際にこのウエストのシェイプを再現するのは、想像以上に大掛かりのお直しとなりました。
何故なら、、、
1.jpg 2.jpg
↑元々、こんなにビッグサイズであって、ダーツなどがほとんど入っていないノッペリとした形だったのです、、、。
ベンツも無い、どこをどうするのだーーっ!!って驚きました。

1.jpg → 5.jpg
それを、ここまでリサイズしました。
左はお直し前で、メンズ用トルソー(マネキン)でもブッカブカ。
右は完成品で、レディースのSサイズのトルソーで、まあまあなかなか、丁度良いです。


7.jpg 8.jpg
↑そして、この裏側をご覧下さい。
茶色の裏地には、綿(わた)のような物(芯地)が当ててあり、今でいうキルティングというところでしょうか。
こんなデザインステッチで、裏地と綿地を留め縫ってあるのでした。


6.jpg
すべての糸のステッチ……
昔のミシンでは、このようにピッチ(一針の進む距離)がとても狭く、丁寧な仕立てですね。
こういう所が、私が古着を好きな理由であります。
この糸をすべて一針一針ほどいて、お直しに入ります。
特に裏地は80年?90年??も経っていてとてもデリケートなので、昔の職人さんに恥ずかしくないよう、私も気持ちを込めて扱います。
(ほどく作業が、自分的にはテンションがマックスです!!!
因みに、こういった高級軍服というのは、100年経っても着られるほど、頑丈に作ってあるそうです。
なのでもちろん表地は、虫食い以外は全く痛んでいませんでした。
すごいですねー。


14.jpg
ご依頼者様には、仮り合わせの為に何度も何度もアトリエに足をお運びいただいて、こだわり抜いたリサイズをしました。
↑例えばこの写真は、肩章を付けるループの位置を決める為に、当時の本物の肩章をご持参くださり、仮り合わせしている様子です。


1.jpg→ → →5.jpg 
肩も袖もボディも、ほぼ全部分解し、元のシルエットを留めないほどに大改造しました。
仕立て方法は、当時をできるだけ再現しています。
そして、最後に襟です。
首周りもかなり細くしまして、高さもだいぶ出しました。
つまり、、、元々の襟を取り払い、新しく作成しました。
↓こんな感じです。
11.jpg 12.jpg
このバッテンクロスの手縫いとか、細かくてキューンってしますよね!?↑(…あ、誰も同意してくれない??) 

10.jpg
9.jpg
↑完成です。
生地は当時の物の残布を利用しました。

ということで、オーダーしたように、とても格好良く仕上がりました!
しかしこれは、お客様のお体にピッタリと合わせたので、他の方は着られないかと思います。
それくらいタイトな仕上がりです。

1.jpg→5.jpg
赤い襟の印は、歩兵の色です。
色で役割が一目でわかるようになっています。
他には、黒・黄色・青など色々あります。
今回、この赤い印は、それ専門のショップがあるらしくそちらで製作してもらうそうです。
なので私としての完成は、飾り無しの所までです。
どこまでも本物志向ですネ。
肩章も、星の数でお偉いさんかどうかわかるようになっています。

もう、お客様と私とで、仕上がりに大興奮して、最終お渡し日は写真撮影会となりました。
小物などを遠方からお持ち込みくださり、本物を拝見させていただき、とても勉強になりました。
888.jpg
私はファッションとしてのシルエットや縫製過程が一番興味深かったのは勿論のことですkyu

さて、こちらは実はまだ別件の続きがあるのですが、それはまたいずれ、、、。
時間ができたら書きますね〜〜。

今回も、撮影のご協力ありがとうございました!!
掲載が遅くなってしまい、すみません!!


【上記の出来上がり写真および、当店のすべてのお直し・リフォーム・リメイクは、
パターンメイドやイージーオーダーではありません。
一人ひとりのお客様にピッタリの、lalaコとお客様でデザインをした、
スペシャル・オーダーメイドの1点物なので、
写真と同じ物は作れませんことをご了承ください。】

人気のお直しの「ビフォー、アフター」は、
当ホームページ内、洋服リフォームのページの「写真集」に掲載していますので、
こちらもご参照ください。

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今日のお直し

レトロワンピースの大改造。顔柄。

2014.07.09 Wednesday
本日ご紹介するのは、40年ほど昔のワンピースのリメイクです。
リメイクというか、大改造でした。
大改造は当オー・ラ・ラの一番の得意技で、大変ご好評いただいております。
お客様にピッタリで、仕上がりがとても可愛くなったので今回お客様の了承を得まして掲載させていただきます。
しかし、、、今回こそ忘れずに写真に納めたのに、、、。
データを消失してしまいました。
デジタルカメラを新調した際、操作を間違えてしまったようです涙
ので、仕上がり後の写真は、お客様自身が鏡に映して撮ってくださいました。感謝!

op1.JPG → op7.jpg右写真提供:お客様)
ロングドレスを、白い襟とカフスを着けてカジュアルワンピースにリメイクしました。
可愛すぎるAラインシルエットに、ハイウエストで、フロントはボックスプリーツ。
丈はひざ上です。

そして、なんといっても特筆すべきは、、、
顔!の柄なのですハート
  
(写真ボケていてすみません。。。)
写真ではわかりにくいですが、至る所に顔!
顔柄コレクターの方で、レトロな顔柄の服を集めているそうです。
集めているだけではなく、着ていらっしゃるところが本物ですネ!
こちらの顔さんは、1920年代くらいのガールでしょうか。
ファッションも素敵ですが、口がセクシーですねウインク
こういう柄は、古着ならでは。

ということで、リメイクの解説を詳しくしていきますね。
op1.JPG
これは、トルソーに着せた写真です。
素材は薄手のナイロンジャージ。若干透け感もあります。
1970年代のもので、国籍は不明。(日本かアメリカかフランスのどれかだと思います)
ドレスとしてのシルエットは、とても綺麗。
Vネックの襟元、細身でストレートな袖、ハイウエストでフレアたっぷりのエンパイアライン。
オーララのお客様なら、このままでも欲しくて仕方ない方もいらっしゃることでしょう!!

ですが、今回のご依頼は
「普段にも着れること。白い襟とカフスがとても好きなので、それも可能なら…」というご希望でした。

一番の問題は、この、Vネックから下に続くフリル…というか、トレーンというのか、
身頃と一体となったヒダでした。
op2.JPG
解体して組み直し、生地のたっぷり感を生かしたかったので、前にボックスプリーツを再構築し、
一番可愛くなるAラインシルエットを作りながらサイズ調整。

ということで、こんな仕上がりにききき 
op8.jpg(写真提供:お客様)
(画像はお客様がご自宅にて、鏡に映して撮影して送ってくださいました。
お部屋の背景は、こちらで塗りつぶしました。)

古着が大好きだとのことでしたので、敢えて1970年代の再現をデザインしました。
このまま売っていてもおかしくないですgood
襟とカフスの生地は、相談の上現行品ですが、70年代からあったであろう素材をチョイスして、古着らしさを損なわず配慮しました。
サイズもお客様ご本人にピッタリ!
もうね、めちゃくちゃ可愛く仕上がりましたよ!!(興奮ぎみkyu
ていうか、私が欲しい。。。。よだれ(あ、本音が、、、)

今回は、レトロ古着を更にカスタマイズして、古着としてまた甦らせるというお直しでした★
これはきっと、オーララの一番の特性かと自負しております。
すべての古着を愛する気持ちは誰にも負けません。(年代・国籍・性別問いません)
そして同じくそんな古着を愛する人たちへ、
古着の特性を生かした&大切にこれからも着ていきたい人たちへ、
私はずっと努力を惜しまず励みたいと思っております。

ご依頼ありがとうございます。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたしますサキ


【上記の出来上がり写真および、当店のすべてのお直し・リフォーム・リメイクは、
パターンメイドやイージーオーダーではありません。
一人ひとりのお客様にピッタリの、lalaコとお客様でデザインをした、
スペシャル・オーダーメイドの1点物なので、
写真と同じ物は作れませんことをご了承ください。】

人気のお直しの「ビフォー、アフター」は、
当ホームページ内、洋服リフォームのページの「写真集」に掲載していますので、
こちらもご参照ください。


※今回も、お客様のご了承を得て掲載させていただきました。ご協力ありがとうございます!
ずっと大切にしていただけますように、、、。



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今日のお直し

私の一番好きな作業

2014.05.18 Sunday
こちらは、イヴ・サンローランの70'Sヴィンテージのシルクブラウスです。
55.JPG
さて今日は、洋服お直しの仕事の中で、私が個人的に一番大好きで一番得意な作業をご紹介いたします。

その作業とは、、、

『元の糸をほどく』作業ですkyu

お直しという仕事は、まず「分解」することが基本作業となります。
作成する時と逆のことをするわけです。
服が作られる過程の動画があるとしたら、作る時とは道具こそ違えど、
その動画をちょうど逆に戻していくようなことをするのです。

オー・ラ・ラでは、古いお洋服を直すことがほとんどなので、
糸のほどき方に、私はちょっと変なクセがついてしまったようです。

現行品で同じ色・太さの糸が無い場合があり、飾りステッチなどでどうしても元の糸を使わざるを得ない状況になることがあります。
古い糸はかなり弱っていますので、現行品の中で、できるだけ元々の糸に近い糸を探す努力をします。
せっかくお直しするのだから、私は新しい糸を使用することをオススメしています。
直したのに、着ていてすぐに弱った糸が切れてしまったら悲しいですものね。。。

ですが、どうしても元の糸が必要になった場合を想定して、糸を切らずにほどいていくという癖。。。
またそれが楽しくて楽しくて(笑)。
糸がもろくなりすぎてしまっていて、残念ながら途中で切れてしまうこともありますが、
私はそれでも、どこまでも続く長い距離のステッチを、大好きな音楽でも聞きながらひと針ひと針、ほどきますピースき
56.JPG
例えば、今日のお直しでは、こうなりました↑
(ちょっと写真写りが悪くなってしまい、すみません…白い細い長い糸、見えますか?)
長袖ブラウスの袖ぐり(アームホール)を1周で、50センチ繋がったまま解いて、大満足(笑)。
いつもいつも、誰に見せるわけではなく、ほどいた糸を使うことがない場合でも、
ただただ一人で自己満足。
バカですね〜(笑)。
でも今日はこうやって写真に写してブログに掲載してみました。
もちろん、自慢です(笑)。

さて、再度最初の写真↓ですが、
シルクという極薄手の生地に、ステッチのピッチ(ひと針の進む距離)は1ミリ有るか無いかでした。
お馴染み私の相棒リッパー君の、先の細さよりもかなり細かいピッチです。
シルクはただえさえ傷がつきやすいデリケートな生地ですので、最新の注意を払い、集中力を高めます。
55.JPG
こんな楽しい仕事だから、病みつきになります♪
もしチャンスがあったら、是非皆さまもトライしてみてくださいニコ
糸が長〜く繋がってくると、快感になりますよ(笑)。

※こちらは実際のお直しで、お客様のご協力のもと撮影いたしました。
ご協力、ありがとうございました!

人気のお直しの「ビフォー、アフター」は、
当ホームページ内、洋服リフォームのページの「写真集」に掲載していますので、
こちらもご参照ください。

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今日のお直し

ジーンズ長持ちリペア

2014.01.28 Tuesday
当店の『ジーンズをリペアお直し』は、開業以来のベストセラー……大変好評いただいており人気定番な、長寿のお直しです。
みなさんもジーンズ愛好家のことと思いますので、
お悩みの解決になれば…と、改めてこちらでもご紹介させていただこうと思います。

(人気のジーンズお直しは、記事は古いですが、ホームページの洋服リフォームのページでご覧ください)

今回のリペアは面白いです。
リペア、、、と一言でいうのはちょっと言葉が違うのかも、っていうくらいの大工事!

DSC_0139.JPG
これが完成の写真です。
見た目、きっと何もわからないと思います。
ハイ、そうなんです。
「わからないように」仕上げるのがリペアなのです。
(わざと、わかるようにデザインする場合もあります。それはお客様の好みにお合わせいたします)

すっごく気に入っているジーンズ、みなさまも勿論お持ちかと思います。
お気に入りのって履く頻度が高いから、どんどん体に馴染んできて、着心地も良くなって、
つまり、更に愛着が湧いてきます。
そしてそのうちに穴があいて、、、
そこでリペアに出すわけです。

が、今回のは違います。
当店の長いお付き合いのある「超」常連さんに、以前こんなことをご提案してみました。
『穴が開く前に、予防してみたらいかがですか?』と。
それをお試しいただいて気に入っていただいたようで、今回まとめてお気に入りを3本ご依頼いただきました。

ここは企業秘密(笑)な部分もあるので大まかにしか書けないのですが、
つまりは、穴が開く前に予め生地を裏当て(裏打ち)しておくという方法なのです。
かなり広範囲に、です。

裏打ちには、当店ではこだわって中古ジーンズの生地を使用しています。
元々古着屋でもありましたので、たくさんのジーンズが在庫にありました。
販売するにはデザインやサイズ、丈などでお店に並べることができない在庫を再利用しています。
時々お客様からも、捨てるのは心苦しいと言って、着なくなってしまったジーンズが寄付されます手
(きちんと再利用させていただいています、ありがとうございます!)

DSC_0142.JPG
こんな感じで、使える部分のみ、必要な分だけ切り刻まれていきます。
ブランド名より、洗いざらしの質感とオンス(厚さ・重さ)、直すジーンズの風合いとの相性、綿100%というところに重点を置き、リペア用生地を選んでいます。 

DSC_0140.JPG 
今回の3着は、もう1枚履いているかのように全体に裏打ちをしましたので、生地をたくさん使いました。
虫ばまれたように生地を切り取られた中古ジーンズのバックスタイルは、
こんな風に……もはや、Tバックかフンドシか!というくらいしか生地が残っていない(笑)。
当然出来上がりは重くなりますし、固くてゴワゴワです。
ですが、すぐに馴染んでくる上、見た目はお気に入りのまま、かな〜り長持ちしますよ。

DSC_0145.JPG
生地を有効利用するため、ポケットをはずしてまでも、しつこくちゅん生地を使います。
(実は、このポケット裏はあまり生地が傷んでいないので、私としては絶対に捨てたくないんです)
ということで、いろんなブランドのバックポケットがたくさん残ってしまいます。
なんだかもったいないので、ポケットだけで何か作ろうかしら、、、。

さて、一番初めの3本のジーンズ、
リペアにかかった時間は、1本につき、最低でも10時間。
見た目何も変わらないのに、1本のリペアお値段は、リーバイスなら2〜3本ほど買えてしまうくらいです。びっくり
あなたなら、お気に入りジーンズの寿命を伸ばす方を選びますか?
破れたら捨てて、新しいのを買いますか?
——人それぞれの価値観なので、答えなんて聞くのはナンセンスだと思っています。
ただ、『オー・ラ・ラ』は、愛情を注ぐ服をお直しすること、をお手伝いすることに、いつも全力でいます。
とだけここには書いておきましょう。
作り替えるのもアリ、人に譲るのもアリ、だと思います。

洋服というのは、悲しいことに寿命があります。
サイボーグのようにはなれません。
いつかは着られなくなってしまう儚いもの。
(着る人のサイズが変わることもありますしね)

日々研究を重ね、格好よく、可愛く、気持ちよく、愛情を持って。
それだけで毎日頭がいっぱいの人生です。
あ、つまりこれも『愛』なのだなぁ。


※注意事項
・ストレッチ素材のジーンズは、リペアをおすすめいたしません。伸びるという生地の性質上、リペアをかけることで生地が伸びてしまうからです。
・当店では、元々の縫い目をほどかずにリペアをします。色落ちアタリなどにこだわる方にオススメします。
・見た目はわからないようにしていますが、近くでよくよくじーっと見てみれば、やはりわかります。
 それをも味として楽しんでいただける方に、是非ともオススメいたします。

お気に入りのお洋服と、できるだけ長く一緒にいられますように☆



【上記の出来上がり写真および、当店のすべてのお直し・リフォーム・リメイクは、
パターンメイドやイージーオーダーではありません。
一人ひとりのお客様にピッタリの、lalaコとお客様でデザインをした、
スペシャル・オーダーメイドの1点物なので、
写真と同じ物は作れませんことをご了承ください。】

人気のお直しの「ビフォー、アフター」は、
当ホームページ内、洋服リフォームのページの「写真集」に掲載していますので、
こちらもご参照ください。

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