生地、織りの基本
2010.11.03 Wednesday
しばらくご無沙汰してしまいました。
私は毎日、元気で張り切っております!
しばらく忙しすぎていただけなのです、お許しくださいね。
あっという間に、すっかり冬のようになってしまいましたね。
気づけば2010年が、あと2ヶ月未満となってしまったので、驚いていますっ。
商品ブログでの補足です。
というか、こちらが本題です。
本日は、生地のお勉強です。
ブログの続きなので、特に「綾織りについて」にしましょう。
綾織りは、デニムの織りでもありますので、デニム好きな方も必読です!
が、専門的、マニアックなお話は、ここではしません。
わかりやすく、大まかに書きますよ。
基礎の基礎、少しでも皆さんが、洋服に興味を持っていただくためのキッカケ、としてお話します。
きっとこれを読む前と、読んだ後では、洋服を見る目が変わると思います。
あなたがもっと、洋服好きになりますように。
洋服は、さまざまな生地(素材、マテリアル)で出来ています。
生地には、繊維から出来ているものと、非繊維のものの2種類あります。
非繊維というのは、
一般的には洋服に適さないような金属、ゴム、陶器、紙、ガラス、石(etc.・・・キリがありません)など
や、
生き物の、皮革、毛皮、羽、骨、貝などです。
頑張れば、そういった物からからでも洋服は作れますが、
今日は一般的な「繊維や糸で出来た生地(テキスタイル)」に絞ってお話します。
糸や繊維は、天然繊維と化学繊維があります。
(以前にもお勉強しました。コチラ)
それを織ったり編んだりすると、生地になるのです。
生地は、
織り物、編み物、その他、のどれかの方法で作られます。
その他というのは、フエルトなどの圧縮、タオルなどのパイル、網などのかがり、結んだり組んだり、多種多様です。
編み物とは、ニット、カットソーなど、編んだ物です。
織り物とは、おわかりの通り、つまり、織られた物です。
今日のお勉強は、この「織り物(織物)」の中の一つについてです。
織りには、大きく分けて4種類あります。
・平織(ひらおり、プレーン)
・綾織(あやおり、斜文織、ツイル)
・朱子織(しゅすおり、サテン)
・その他
平織とは、一番単純に、タテ糸とヨコ糸を直角に合わせ、
1本ずつ順番に交互に織っていく織り方です。
こんな感じです。
タテ、ヨコ、規則正しく、直角にデコボコになっています。
とある生地を拡大してみました。
顕微鏡レベルでしょうか(笑)
ここからが今日の本題。
綾織(斜文織とも言う)とは、デニムに代表される織り方で、少し複雑に織りますが、丈夫です。
こんな感じです。
1本づつ順番には織りませんが、規則正しいのです。
デコボコが、ナナメに走るように見えます。
もう少し遠めで見ると、こんな風に、左下から右上へ、ナナメの模様みたいにデコボコが見えます。
右上へ流れるのが、綾織の特徴です。
大体、45度くらいの角度でしょうか。
みなさんも、お手持ちのデニムを見てくださいね。
わかりにくい時は、裏側から見てください、よくわかるかと思います。
こちらは、LIVI'Sのデニムの生地の、裏側です。
よくわかりますよね?
青色も、白色も、右下から左上に、柄みたいに45度ナナメになっています。
裏側からなので、左上に向かっているのです。
デニムの特徴は、ヨコ糸には「太めの白い糸」、タテ糸には「細めの紺の糸」を使っています。
ですから、ずっと履いていると、ヒザやお尻に穴が開いてしまいますが、
細めのタテ糸(紺)が先に擦り切れて、
こんな風に白いヨコ糸だけ残ってしまうんですねぇ〜
こんな時のリペアは、是非当店へ。
そして、表にタテ糸(紺)が多く浮くように、裏にヨコ糸(白)が多く浮くように織ってあるので、
表が紺、裏が白に見えるのです。
「デニム」という名前は、フランス語の「セルジュ・ド・ニーム(serge de Nîmes)」がなまったというのは、
今では有名なお話です。
英訳すると「serge of Nimes」で、ニームのサージです。
ニームというのは、南フランスにある街のことです。
では、サージとは。
綾織の一種のことで、日本語では「梳毛(そもう)綾織り」といいます。
元々は、梳毛(ウールの一種)だったりしたのでそう呼ぶのでしょうか。
現在では、繊維の種類は問わず、織り方でこう呼ぶので、
デニムは綿(コットン)ですが、サージと呼べます。
サージをわかりやすく説明しますと、タテ糸とヨコ糸の本数が同じの綾織のことです。
なので、ナナメの模様(綾目)が、45度なのが特徴です。
デニムは45度ですから、サージなのです。
ツイルと呼ばれることもありますが、薄手をツイル、厚手をサージと分けたりします。
以上をまとめますと、
『デニムというのは、南フランスで産まれた、綿サージである。
サージとは、タテヨコ同じ本数で折られた綾織のことである。』
そして2つ目の本題。
ブログにあった「ギャバジン」についてです。
もう一度、生地の拡大をよくご覧ください。
綾目の角度。
45度より、急角度です。
65度くらい?分度器がないので、正確にはわからないので、すみません・・・。
つまり、どうしてこうなっているかというと、
綾織なのですが、ヨコ糸よりも、タテ糸の本数が多いのです!
そうすると、綾目の角度が急傾斜するのです!
1880年に、バーバリーさんが、このギャバジン(綾目が急な綾織)の商標を取り、
その生地で作ったトレンチコートが大戦で使われ、
今日に至るのです。
商標登録は1917年で終わっているので、今では良く似せた生地がたくさん生産されています。
コートやジャケット、ワークウェアや学生服。。。
ギャバジンの長所は、細めの糸で、しっかり引き締めて織ってあるので、
とても丈夫で、水滴をも弾きます。
更に防水加工をしたものも、今ではポピュラーですよね。
ウール以外にも、綿素材や、化学繊維もあります。
さて、クローゼットの中を、そんな目で覗いてみませんか?
あ、これはナナメ、これは直角・・・・
な〜るほど!と、面白くなってきますよ〜
私は毎日、元気で張り切っております!
しばらく忙しすぎていただけなのです、お許しくださいね。
あっという間に、すっかり冬のようになってしまいましたね。
気づけば2010年が、あと2ヶ月未満となってしまったので、驚いていますっ。
商品ブログでの補足です。
というか、こちらが本題です。
本日は、生地のお勉強です。
ブログの続きなので、特に「綾織りについて」にしましょう。
綾織りは、デニムの織りでもありますので、デニム好きな方も必読です!
が、専門的、マニアックなお話は、ここではしません。
わかりやすく、大まかに書きますよ。
基礎の基礎、少しでも皆さんが、洋服に興味を持っていただくためのキッカケ、としてお話します。
きっとこれを読む前と、読んだ後では、洋服を見る目が変わると思います。
あなたがもっと、洋服好きになりますように。
洋服は、さまざまな生地(素材、マテリアル)で出来ています。
生地には、繊維から出来ているものと、非繊維のものの2種類あります。
非繊維というのは、
一般的には洋服に適さないような金属、ゴム、陶器、紙、ガラス、石(etc.・・・キリがありません)など
や、
生き物の、皮革、毛皮、羽、骨、貝などです。
頑張れば、そういった物からからでも洋服は作れますが、
今日は一般的な「繊維や糸で出来た生地(テキスタイル)」に絞ってお話します。
糸や繊維は、天然繊維と化学繊維があります。
(以前にもお勉強しました。コチラ)
それを織ったり編んだりすると、生地になるのです。
生地は、
織り物、編み物、その他、のどれかの方法で作られます。
その他というのは、フエルトなどの圧縮、タオルなどのパイル、網などのかがり、結んだり組んだり、多種多様です。
編み物とは、ニット、カットソーなど、編んだ物です。
織り物とは、おわかりの通り、つまり、織られた物です。
今日のお勉強は、この「織り物(織物)」の中の一つについてです。
織りには、大きく分けて4種類あります。
・平織(ひらおり、プレーン)
・綾織(あやおり、斜文織、ツイル)
・朱子織(しゅすおり、サテン)
・その他
平織とは、一番単純に、タテ糸とヨコ糸を直角に合わせ、
1本ずつ順番に交互に織っていく織り方です。
こんな感じです。
タテ、ヨコ、規則正しく、直角にデコボコになっています。
とある生地を拡大してみました。
顕微鏡レベルでしょうか(笑)
ここからが今日の本題。
綾織(斜文織とも言う)とは、デニムに代表される織り方で、少し複雑に織りますが、丈夫です。
こんな感じです。
1本づつ順番には織りませんが、規則正しいのです。
デコボコが、ナナメに走るように見えます。
もう少し遠めで見ると、こんな風に、左下から右上へ、ナナメの模様みたいにデコボコが見えます。
右上へ流れるのが、綾織の特徴です。
大体、45度くらいの角度でしょうか。
みなさんも、お手持ちのデニムを見てくださいね。
わかりにくい時は、裏側から見てください、よくわかるかと思います。
こちらは、LIVI'Sのデニムの生地の、裏側です。
よくわかりますよね?
青色も、白色も、右下から左上に、柄みたいに45度ナナメになっています。
裏側からなので、左上に向かっているのです。
デニムの特徴は、ヨコ糸には「太めの白い糸」、タテ糸には「細めの紺の糸」を使っています。
ですから、ずっと履いていると、ヒザやお尻に穴が開いてしまいますが、
細めのタテ糸(紺)が先に擦り切れて、
こんな風に白いヨコ糸だけ残ってしまうんですねぇ〜
こんな時のリペアは、是非当店へ。
そして、表にタテ糸(紺)が多く浮くように、裏にヨコ糸(白)が多く浮くように織ってあるので、
表が紺、裏が白に見えるのです。
「デニム」という名前は、フランス語の「セルジュ・ド・ニーム(serge de Nîmes)」がなまったというのは、
今では有名なお話です。
英訳すると「serge of Nimes」で、ニームのサージです。
ニームというのは、南フランスにある街のことです。
では、サージとは。
綾織の一種のことで、日本語では「梳毛(そもう)綾織り」といいます。
元々は、梳毛(ウールの一種)だったりしたのでそう呼ぶのでしょうか。
現在では、繊維の種類は問わず、織り方でこう呼ぶので、
デニムは綿(コットン)ですが、サージと呼べます。
サージをわかりやすく説明しますと、タテ糸とヨコ糸の本数が同じの綾織のことです。
なので、ナナメの模様(綾目)が、45度なのが特徴です。
デニムは45度ですから、サージなのです。
ツイルと呼ばれることもありますが、薄手をツイル、厚手をサージと分けたりします。
以上をまとめますと、
『デニムというのは、南フランスで産まれた、綿サージである。
サージとは、タテヨコ同じ本数で折られた綾織のことである。』
そして2つ目の本題。
ブログにあった「ギャバジン」についてです。
もう一度、生地の拡大をよくご覧ください。
綾目の角度。
45度より、急角度です。
65度くらい?分度器がないので、正確にはわからないので、すみません・・・。
つまり、どうしてこうなっているかというと、
綾織なのですが、ヨコ糸よりも、タテ糸の本数が多いのです!
そうすると、綾目の角度が急傾斜するのです!
1880年に、バーバリーさんが、このギャバジン(綾目が急な綾織)の商標を取り、
その生地で作ったトレンチコートが大戦で使われ、
今日に至るのです。
商標登録は1917年で終わっているので、今では良く似せた生地がたくさん生産されています。
コートやジャケット、ワークウェアや学生服。。。
ギャバジンの長所は、細めの糸で、しっかり引き締めて織ってあるので、
とても丈夫で、水滴をも弾きます。
更に防水加工をしたものも、今ではポピュラーですよね。
ウール以外にも、綿素材や、化学繊維もあります。
さて、クローゼットの中を、そんな目で覗いてみませんか?
あ、これはナナメ、これは直角・・・・
な〜るほど!と、面白くなってきますよ〜
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